スマホ脳 / アンデシュ・ハンセン(2020)

スティーブ・ジョブズは、子供にiPadを触らせなかった、ビル・ゲイツは、子供が14歳になるまでスマホを持たせなかった。その理由を知りたくないですか?スウェーデンの精神科医、ハンセン先生からスマホの危険性とスマホから脳を守る方法を教えてもらいましょう。

スマホ脳 / アンデシュ・ハンセン(2020

・地球上の生物は、「生き延びて遺伝子を残す」という基本ルールに従い、生活環境に適応してきました。人類は、10万年前、ヒトの2割が飢餓で亡くなる時代、カロリーを摂取するとドーパミンが分泌され気分が良くなる、ごほうびシステムを身につけました。危険な場面で心拍数が上がり、「闘争か逃走か」の身体を作り上げるストレス反応、危険の予兆に不安を感じるアラート機能を取得しました。

・人類は、100人程度の集団で生活していました。人口の1~2割がほかの人間に殺されていた時代、誰が信用できて、誰と距離を置くべきか知ることは重要であり、周囲の情報を入手することは生存の可能性を高めました。人類は、新しいこと、未知のことを探したい衝動が組み込まれているのです。スマホやパソコンは情報の宝庫でありページをめくる度、ドーパミンが放出されます。その結果、私たちは、一日2600回スマホを触り、10分に1回手に取ってしまうのです。

・私たちは、一度に一つのことにしか集中できません。マルチタスクができる人は、ほんの一握りで(2%以下)、大多数の人はスイッチングを繰り返して効率を落としているだけです。何かを深く学ぶためには、集中力と熟考が必要ですが、スマホはそれらを奪います。

・睡眠時間は、7~9時間必要とされますが、現代人の平均は7時間です。睡眠中、脳内の壊れたタンパク質が老廃物として除去されます。長期の睡眠不足は、脳の清掃システム機能を低下させ、脳卒中や認知症リスクを高めるのです。さらに、集中力の低下、情緒不安定化、短期記憶を長期記憶にする固定化にも影響を与えます。睡眠前にスマホを見るとブルーライトの影響で、睡眠時間の減少や質の低下を起こします。

・世界の広告業界は、毎年60兆円規模で、新聞やテレビからスマホに市場をシフトしています。デジタルマーケティングでは、人間の短絡的なドーパミンを原動力としたフィードバックループが利用されているのです。

・10代の子供は一日3~4時間スマホを使用しています。10代はドーパミンが活発な時期、衝動を制御する能力が低いため、デジタルマーケティングの餌食になってしまいます。

・スマホの過剰利用は、SNSによる他人との比較が、ストレスを生み、精神状態の悪化、自尊心を壊し、常に他人と比較し、自分がヒエラルキーの最下層にいると感じさせてしまいます。さらに、大切な睡眠や運動の時間も奪っています。

・運動すると集中力、記憶力が高まりストレス耐性も向上します。デジタルな情報洪水の中で、心と体の健康を守るには「運動」が最適解となります。スウェーデンでは、小学校5年生、毎朝6分間の運動をしたところ集中力と、情報処理力が向上したと報告があります。散歩、ヨガ、ランニング、筋トレ、すべて効果がありました。

・文化や科学技術の発展は、徹底的に集中する能力を持った人がリードしてきました。1990年代後半から記憶力や集中力そしてIQの向上が頭打ちになりました。読書量の減少、運動量の減少が影響しているようです。また、人間は、すぐに気が散る衝動性を持っており、そこをハッキングしているスマートホンの普及が影響していると言われています。

・読書は、他の人間の思考に身を置き、思考を深めることができます。インターネットは、読書とは正反対で、思考を深めることなく情報の表面をなぞりがちなのです。

【まとめ】

・生活にスマホが欠かせない現代、心と体の健康を取り戻しましょう。①睡眠時間を確保する、②体を良く動かす、③社会的な関係をつくる、④適度なストレスに自分をさらす、⑤スマホの利用を制限する。

・スマホの利用を制限することで、睡眠と運動の時間を確保して、集中力と記憶力を強化、ストレス耐性が向上させ、心と体の健康を手に入れましょう。

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