世界の「頭のいい人」がやっていること / 中野 信子
・世界中の頭のいい人の習慣を学びましょう。そして、真似できるものから自分の習慣に取り入れていきましょう。
世界の「頭のいい人」がやっていること / 中野 信子(2021)
1.頭のいい人の思考と行動(1)
自分が得意なことや好きなことにフォーカスしています。自分が不得意な分野を無理してカバーするより、得意なところを伸ばした方が楽しいし、成果が出るのです。
勉強や仕事を始める時、自分なりのルーティンを決めています。それでもスイッチが入らない時は、ちょっとだけ我慢して、5分間だけ集中すると、スイッチが入ります。
まわりの人への対応には、①攻撃的、②受動的、③アサーティブ、の3つがあります。アサーティブは、相手を責めず、自分も卑屈にならず、自分の素直な気持ちを伝える態度です。物腰は柔らかで、笑顔を絶やさず、自分の主張は曲げないアサーティブな姿勢を身につけましょう。相手を尊重する姿勢を忘れなければ友好関係も維持できますよ。
人間の脳は、金銭的な報酬と同じように社会的報酬で快感を覚えます。社会的報酬とは、誰かから、「あなたは素晴らしい」「君に助けられた」とほめられたり、感謝されることです。
良好な人間関係を構築する場合、相手に好意と尊敬の念を持つことがスタートです。そして、相手にしゃべらせましょう、話し上手より聞き上手になりましょう。共通点を探して会話を楽しむ、一緒に笑ったり、怒ったりするリアクションも有効です。
自分の実力を客観的に評価することは大切です。自分に何ができて、何ができないのかきちんと把握しましょう。自分自身の軸や自信を築いた上で、プラス部分とマイナス部分を受け止めるのです。自分にとって楽しいことや好きなこと(読書、映画鑑賞、グルメ、スポーツ、ファッション 他)を探して、とことんやってみましょう。
自分がなりたい人物像(楽しい人、元気を与える人、生き方がかっこいい人)を思い描き、何が足りて、何が足りていないか、冷静に分析しましょう。できている部分は、自分をほめたたえましょう。毎日、自分の良いところを認めてほめることで、そういう人物に近づいていきます。自分で自分のことをほめることで、自己肯定感が高まり、周りの人のことも認めてあげられるようになるでしょう。
2.頭のいい人の思考と行動(2)
相手の話を聞き、しっかり観察することから始めましょう。相手の素晴らしいところを見つけたら、心を込めてほめましょう。物事がうまくいかない時、人のせいにするのはやめましょう。現在の状況で得られるものはないか?もっとよくするにはどうすればよいか?と考えるほうが、ずっと楽しくて有益です。本は、素晴らしい先生となります。本から得た哲学を軸として自分の人格を作り上げましょう。ライバルの存在は、自分の成長を助けてくれます。脳はすぐ休もうとします。この辺で十分だろうと妥協してしまいます。今の自分にとって最高のライバルを見つけることで、自分の成長が加速することができるでしょう。
誰でも、やるべきことをしっかりやれば、絶対に結果が出る。と信じましょう。やりたいことができるように準備をして行動すれば、目標は必ず達成できる。と考えて行動しましょう。「何でも来い、何かが起きれば、起こったときに対応する。そのための準備は怠らない。」自分の目標を定め、現状を分析し、どうしたらそこにたどり着けるか考えて、実行しましょう。
3.スケジュール立案
目標を達成する制限時間を決めましょう。そして、やるべきこと、やらないことを明確にしましょう。目標に向けた自分の努力は、記録することで、モチベーションを維持に有効です。自分はこれだけ努力した、という記録が自信につながります。目標は、自分の実力に対して少し難しいくらいが良いでしょう。目標を数値化することで、現在位置と目標値のギャップが可視化されモチベーションの維持につながります。
4.目標設定と学習方法
目標を定め、常にそのことを考えていると、知恵が生まれます。自分が本当にやりたいこと、達成したい目標は何なのか、自分自身に問いかけましょう。自分自身が本当に望むことなら、その目標に一直線に進むことができるでしょう。
人は、目標が遠すぎるとやる気が継続できません。具体的で達成可能な小さな目標に小分けしましょう。小さな目標をどんどん達成することで、楽しくなり継続できます。脳のパフォーマンスが向上するような環境づくりをしましょう。集中力を高めるためには、①注意を奪われる、音楽やテレビを消す、②途中で邪魔が入らないよう、メールやSNSと距離を置く、③快適な環境に身を置く、などが必要です。
学習内容は、海馬により短期記憶と長期記憶に選別されます。本の内容を覚える時、長期記憶に選別させるため、黙読より音読など、五感を活用すると良いでしょう。記憶は、覚え、貯蔵し、出力するフローとなります。一夜漬けは、効率の悪い学習方法です。一気にまとめて学習するより、分散させて反復学習したほうが、記憶が定着するのです。