神・時間術 / 樺沢紫苑(2017)

・脳のパフォーマンスを最大まで引き出し、豊かな人生を手に入れましょう。本書は、科学的エビデンスで証明された、時間術本の決定版です。

神・時間術 / 樺沢紫苑(2017

1.最高の人生を手に入れる「神・時間術」

 起床後、2,3時間は、脳が疲れておらず、整理された状態で、脳のパフォーマンスが最も高い、「脳のゴールデンタイム」です。この時間帯に、集中力を要する仕事をしましょう。

 集中力は、時間とともに低下するので、適切なタイミングで、休息やリフレッシュの時間を取りましょう。

 睡眠時間が6時間以下の人は、7~8時間の人に比べて死亡率が2.4倍になると言われています。睡眠時間を7時間確保して、集中力を確保しましょう。

 有酸素運動は、脳に対して良い効果を発揮します。BDNFという脳を育てる物質が分泌され、意欲を高めるドーパミンが分泌され、集中力が高まり、記憶力、思考力、作業遂行能力が向上します。

 集中力を向上させ、労働生産性が向上すると自由時間が生まれます。自由時間は、仕事のスキルアップになる「自己投資」に使いましょう。仕事のスキルが向上すれば、更に自由時間が生まれ、その時間を「自己投資」に使うことで、自己投資と自己成長と時間創出のポジティブなスパイラルが生まれます。

 アメリカ人は、5時まで一生懸命仕事をし、5時以降は家族と憩いの時間を過ごします。自分を大切に、家族を大切に、その上で、全力で仕事に取り組んでいるのです。ライフ(人生)を楽しむことと、ワーク(仕事)で成果を出すことを両立させているのです。私たちも、自己成長しながら、仕事で結果を出し、個人的な趣味や娯楽を楽しみながら、家族や恋人、友人との貴重な時間を楽しみましょう。

2.脳の機能を最大限に生かす集中力の高め方

 人間の身体には、体内時計があります。24時間の概日リズム(サーカディアンリズム)、90分周期のウルトラディアンリズム、が有名です。一般的に、15分、45分、90分が集中できる時間の目安です。この時間に合わせて、休憩時間を挟むことで、集中力の高い仕事が可能になります。

 集中力を途切れさせる、「雑念」「人からの声掛け」「スマホ」をシャットアウトする工夫をしましょう。

 制限時間や締め切り時間を決めることで集中力が高まります。人は、追い込まれるとノルアドレナリンが分泌され、集中力を高め、学習能力を高め、脳が研ぎ澄まされます。人は、追い込まれたときに最高のパフォーマンスが発揮されるように設計されています。

3.朝のゴールデンタイムを活用する

 起床後、2~3時間は、脳のゴールデンタイムです。集中力を必要とする仕事に当てましょう。朝が弱い人も生活習慣を変えることで改善できます。①朝シャワー、②日光を浴びる、③軽い運動をする、④よく噛んで朝食をとる、などを試しましょう。

仕事のスタートには、「To Doリスト(やるべきことリスト)」を書きましょう。今日一日でやるべき仕事を書きだし、やる順番も決めてしまいます。仕事の難度を考慮して、集中力の高い時間帯で処理するのです。

4.午後に向けたリセット術

 昼休みを活用して、低下した集中力をリセットしましょう。外食ランチをすると、日光を浴び、リズム運動をし、咀嚼する、セロトニンが活性化します。20~30分の昼寝は、脳と身体の疲労回復に効果的です。NASAの研究では、26分の仮眠で、仕事効率34%アップ、注意力54%アップしたそうです。

 14時から16時は、覚醒度が低下して、眠気が出やすくなります。会議や打ち合わせを入れる、1分の運動、5分の休憩、5分の仮眠も効果的です。そして、退社時間を決めることで、追い込み効果が期待できます。

5.夜時間を最大に生かす運動と睡眠リセット

 夕方、ジムで一時間の運動をするのが最強のリセット法です。運動後、シャワーを浴びると、ゴールデンタイムが復活します。運動が脳に良い科学的根拠があります。30分の有酸素運動の継続で、①海馬の神経を増やし、長期記憶を強化する、②脳を育てる、③学習機能がアップする、④頭が良くなる、⑤作業記憶が良くなる、⑥ぐっすり眠れる、⑦やる気が高まる、の効果が得られます。

 夜、交流の時間を作りましょう。家族で食事をする、友人、恋人と飲みに行くなど、人との交流することで、脳下垂体からオキシトシンが分泌され「愛し、愛されている幸福感」を実感できます。昼間仕事に集中したら、夜は、休む、リラックスすることが大切です。

 リセット術では、質の良い睡眠が需要です。寝る前2時間以内に食事をしてはいけません。交感神経から副交感神経へ切り替えるため、寝る前2時間はのんびりとリラックスしてクールダウンしましょう。毎日、同じ時間に寝て、起きて、活動するのが、脳のパフォーマンスを高めます。週末の朝寝坊はほどほどにしましょう。

6.時間創出仕事術

 「自分の時間」を大切にするだけでなく、「他人の時間」も大切にしましょう。人を待たせている仕事を最優先しましょう。30分速い行動を心掛けましょう。時間を決めたら、時間通りに始めることがお互いの時間を尊重することになります。

 2分で終わる仕事はすぐやりましょう。日々の決断は、30秒で即断即決しましょう。重要で難度の高い決断は、未決・保留を決断し、「〇〇日〇〇時に決める」と決断するのです。今日の仕事は今日終える、今決めることは今決める、「今にコミット」して生きましょう。「ながら仕事」は不効率、やめましょう。ただ、電車移動中、入浴中、徒歩移動中に、仕事や考え事をこなすのは「平行仕事」と呼び推奨します。読書をしたら必ずアウトプットして下さい。得られた気づきを3つ箇条書きする「3ポイント・アウトプット法」を推奨します。

  • 自由時間を活かす自己投資&リフレッシュ

 自由時間は仕事をやめましょう。自分のスキルアップに自己投資をして下さい。受動的なテレビやテレビゲームではなく、能動的な、読書、スポーツ、楽器演奏、SNSなどを楽しみましょう。

 集中力には、遊びも仕事も関係ありません。遊びや趣味に集中できる人は、仕事にも集中できます。自分が楽しい瞬間が分かれば、その時間を増やすと良いのです。遊びのToDoリストをつくり、順番にやってみませんか?楽しい時間、楽しい日々が増えることが、人生を楽しむことになるのです。

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