コンサル1年目が学ぶこと/大石哲之(2014)
著者は、コンサルタント会社に入社した、新人の頃、仕事に取り組む基本ルールを学んだそうです。私たちもそのエッセンスを学びましょう。
コンサル1年目が学ぶこと / 大石 哲之(2014)
1.話す技術
多様性が重視される現代は、世代、価値観、国籍の異なるメンバーとの意思疎通が求められます。分かりやすく話す技術を習得しましょう。世界の共通語である、論理と数字を活用しましょう。結論から話す、PREP法:①Point(結論)、②Reason(理由)、③Example(具体例)、④Point(結論)も有効です。
ビジネスの基本は、依頼者(顧客や上司)の期待を超え続けることです。そのため、相手が何を期待しているか正確に把握しましょう。特に、上司から仕事を受ける時は、①仕事の背景や目的、②具体的な仕事の成果、③クオリティ、④優先順位・緊急度、を確認しましょう。
2.思考術
論理的思考の基本、「雲・雨・傘の論理」を覚えましょう。黒い雲が出てきた(事実)→ 雨が降るかもしれない(解釈)→ 傘を持っていく(アクション)、これが基本フローです。提案は、事実と解釈とアクションが、明確だと分かりやすくなります。
情報収集では、あらかじめ仮説を立てることで、調査ポイントが絞られ効率的な情報収集が可能になります。ただし、情報を集めただけでは価値はありません。集めた情報に対して、 Why so? So what? と考え続けて、その先にある本質を見つけましょう。
3.ディスクワーク術
文書作成の基本は、議事録作成で習得しましょう。議事録は、決定事項、確認事項を書き、関係者で共有して、証拠として残すものです。議事録で重要なことは、①決まったこと、②決まらなかったこと、③確認が必要なこと、④次回に向けたTo do(誰がいつまでに)です。
資料を作成する時は、最初に完成形をイメージしましょう。完成形から逆算して作業するとムダがなくなります。
仕事を速く進めるには、重点思考(20対80の法則)が有効です。本当に重要な20%にフォーカスすることで、5倍のスピードで仕事ができます。そして、重要な20%を5倍の密度で深く掘り下げることができます。
4.プロフェッショナル・マインド
仕事の価値を決めるのは、自分ではなく、依頼者側です。自分が何をやりたいかではなく、相手が何を欲しているかを考えましょう。
仕事は、Quick and Dirty が良いと言われます。時間をかけて完璧なものを目指すより、多少汚くてもかまわないので、とにかく早く作る、という考えです。上司からの依頼は、早め早めに上司に相談をして、方向性があっているか確かめましょう。
仕事に対するコミットメントとは、約束したことを必ずやり遂げることです。依頼者と約束したことは必ずやりきる、常にクライアント期待を上回る、それを実直に繰り返すことで信頼を獲得できるのです。